昨年度コロナ禍において中止となっていた東アジア国連システムセミナーは、2021年11月12日から13日に、オンラインで開催されました。テーマは「17の持続可能な開発目標間の積極的なリンケージを求めて:21世紀に向けた持続可能な平和と開発を特徴とする世界を目指して、激動の時代に誰一人取り残さないために。In Search of Pro-Active Linkages among 17 Goals of SDGs :Leaving No-One Behind in the Face of the COVID 19 Pandemic, Aiming for a World Characterized by Sustainable Peace and Development in the Course of the 21st Century」でした。
主催の日本から14人、韓国から12人、中国から13人が参加し、ACUNSからもリセ・ハワード氏に代わってシャルロッテ・クー副理事長がゲストとして加わりました。セミナーでは、以下、三つの分野での発表や議論がなされました。
1.平和とグッド・ガバナンス:
SDGsをグローバルな総合的協力システムの土台とできるかどうか。その土台の上に国連本来の第一目的である集団安全保障システムの新たな可能性を検討しました。ことに今日、地球上を席巻しているコロナ・ウィルス対策という新たな安全保障の問題が議論されました。
2.社会の亀裂:
社会的亀裂の問題は、SDGsの複数の課題の中核といえます。 実質的にSDGsの17の目標のすべてがそれに関連していますが、セミナーのこのセクションでは、「誰一人取り残さない」と「きずなとしてのコミュニティ教育」の重要性について議論がなされました。
3.かけがえのない地球:
SDGsを世界の総合的協力のベースにできるか、あるいは空中分解してしまうか。国連はその結節点に立たされています。国連、国家、企業、NGO,市民社会が相互にパートナーシップを組みつつ、個々の17の目標を入り口として、他の分野とのリンケージを明確にする作業を国連研究者が提供することが極めて重要だとの認識で一致しました。
詳細のプログラムについては以下のリンクをご確認ください。
20th EastAsianSeminar_Program.pdf