国連課題研究会 第9回月例会合(3月25日20時)の案内

日本国際連合学会 国連課題研究会 第9回月例会合の案内
2025年3月25日(火)午後8時~9時35分
テーマ:『未来のための約束を紐解く_国際の平和と安全と核廃絶運動の将来』

各位

 この度の研究会は、昨年9月に行われました国連未来サミットの成果「未来のための約束」”The Pact for the Future” を国際の平和と安全の側面からどのように実施していくかを検討いたします。

参加要領、プログラム、及び研究会の趣旨は、下記の通りです。
皆様のご参加を切に願って、茲に案内を差し上げる次第です。
猪又忠德 国連課題研究会幹事 日本国際連合学会理事

第8回国連課題研究会 オンライン・セミナー
1. 参加要領:参加費無料
ZOOM リンク:(2025年3月25日(火) 07:50 PM/JSTから接続可
Tadanori Inomata さんがあなたをスケジュール済みの Zoom ミーティングに招待しています。

トピック: 第9回国連課題研究会オンライン・セミナー
時刻: 2025年3月25日 07:50 PM 大阪、札幌、東京
Zoom ミーティングに参加する
https://us06web.zoom.us/j/88357546487?pwd=wbUrU2QatOsiGbMk6pnZbxdSPQqNph.1

ミーティング ID: 883 5754 6487
パスコード: 730729

録画:ミーティングは、録画されます。用途は、研究会のサマリー作成のた めの内部作業に 限り、発言内容は関係発言者の同意なく公表されません。

事前登録:不要にしております。関心のある方に拡散していただければ幸いです。
(不適切な参加者は事務局の判断でZOOMから退席をお願いする場合がありますのでご了解ください。)

2. プログラム
第9回国連課題研究会 オンライン・セミナー 3月25日(火)午後8時から
表題 「未来のための約束を紐解く_国際の平和と安全と核廃絶運動の将来」

19:50 ZOOM入室開始
 20:00~20:05開始 モデレーター 猪又忠德 国連課題研究会 幹事
20:05~20:50 報告 「核兵器禁止条約第三回締約国会議2025の成果と課題」
① 鈴木 達治郎 長崎大学 核兵器廃絶研究センター 教授 
② 中村 桂子 長崎大学 核兵器廃絶研究センター准教授 
20:50~21:10 コメント
①和田 征子 日本原水爆被害者団体協議会事務局次長(確認中)
The Pact for the Future実施のための被団協と国連の連携方向(暫定)
② 樋川 和⼦ RECNA 副センター⻑・教授 
The Pact for the Futureの履行_すべての人のための持続的な平和のための国際的公共善の視点より。
21:10~21:30  質問と参加者による自由討論(一発言3分以内)
21:30今後の行事案内
21:35 終了

登壇者のご紹介(敬称略)
鈴木達治郎
1951年生まれ75年東京大学工学部原子力工学科卒 78年マサチューセッツ工科大学プログラム修士修了 工学博士(東京大学) 2010年1月より2014 年3月まで内閣府原子力委員会委員長代理 核兵器と戦争の根絶を目指す科学者集団パグウォッシュ会議評議員として活動を続けている。

中村 桂子
1972年、神奈川県生まれ 2012年4月より長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)の准教授 核軍縮や核兵器廃絶、市民社会の役割が専門 米モントレー国際大学大学院国際政策研究を修了 2001年から2012年まで、特定非営利活動法人ピースデポ(横浜)の研究員・事務局長を務める。主な活動・著書:被爆地長崎の次世代育成に向けた軍縮教育プログラムに多数参加 共著に『核の脅威にどう対処すべきか―北東アジアの非核化と安全保障』(法律文化社、2018年)など。

和田 征子
日本原水爆被害者団体協議会事務局次長 1943年長崎県長崎市生まれ、1歳10か月の時、米軍が長崎に落した原子爆弾で爆心地から2.9キロの自宅で被爆 活水中学校・高等学校卒業 明治学院大学文学部英文学科卒業。2015年に日本被団協の役員となり、母の体験をもとに国内外で証言を続ける。2022年8月にはニューヨークで開催されたNPT(核不拡散条約)再検討会議に参加、NGOとして発言した。神奈川県原爆被災者の会副会長、横浜市原爆被災者の会会長。核兵器廃絶日本NGO連絡会幹事、核兵器をなくす日本キャンペーン副代表理事。

樋川 和子
RECNA 副センター長・教授 専⾨は核軍縮・核不拡散 ⼀般社団法⼈WNP 共同創設者 ⼤阪⼥学院⼤学⼤学院PhD(平和・⼈権研究)2013 年8 ⽉から2019 年12 ⽉まで外務省軍備管理・軍縮・不拡散専⾨官、2020 年8 ⽉から2023 年5 ⽉まで国連核軍縮の検証に関する政府専⾨家グループメンバー

3.研究会の趣旨
国連課題研究会は、今年1年をかけ、昨年9月に国連未来サミットが採択した「未来のための約束」”The Pact for the Future” の五つの章及び2本の付属のそれぞれを議論する予定です。第1回研究会は、2月にThe Pactの紹介と総論をおこないました(第1回会合の資料別添)。
すでに前回の議論において、現在の世界の分断、特に国際的紛争と戦乱が、力による現状変更、法の支配の破綻によることは明らかになっています。底流には、いくつかの列強の権力者のゼロサムまたはゼロマイナスゲーム志向の自国優先主義があり、その究極が核兵器による威嚇と圧力です。核兵器がある限り、国際秩序の二重基準やimpunityはやみません。The Pactは、この無秩序が単に国家のみならず市民レベルの安全と生業にとって、世界的な実存的かつ壊滅的リスクとなっていると警鐘を鳴らしています。
The Pact は、ウクライナやガザ等世界各地の紛争・戦争が継続するさなかにも拘らず、人間の命の安全と尊厳を基本とした世界の共感と連帯を糾合する未来世代へのメッセージをうちだしました。
The Pact の指し示す解決策は、一刻も早く、市民社会をはじめ各国官民が、危機を正しく自覚し、こぞって、平和のために結集することです。このような結集は、権力者に対して、核兵器による威嚇とその使用の禁止を実効的ならしめ、同時に、国連が、権力政治を超えて、公共善を成し遂げ、国際公共政策の中心に立ち返えることを呼び掛けるものです。
今回のセミナーの研究対象であるThe Pact 第2章『国際の平和と安全』は、核戦争の防止と核兵器の廃絶の一連の取り組みのみならず、法の支配と国際法と国際司法裁判所への支持、平和―持続可能な開発―人権の相互依存を基礎とした紛争の根本原因の除去と予防といった幅広い安全保障協力を呼び掛けています。これらは、「平和の文化」の向上によって、公正で包摂的な社会の構築を目指しています。
このような見地に照らせば、長崎官民の平和協力運動は、核廃絶だけでなく幅広い平和運動のモメンタムを提供することが期待されます。
被団協、平和協力推進協会及び長崎大RECNAは、数人の代表及び高校生平和大使たちを、核実験禁止条約(今月3~7日 於NY)のCOP3に派遣されました。この機会に、長崎の代表の方々が各国の代表や国連本部の職員及びNGOの代表から、「未来への約束」 The Pact for the Futureにおける核廃絶の位置付けにつき種々の意見を耳にしておられるのではないかと思います。
つきましては、次回3月の国連課題研究会では、「未来のための約束を紐解く_国際の平和と安全と核廃絶運動の将来」と題するオンライン・セミナーにおいて、鈴木 達治郎先生や中村 桂子先生から核兵器禁止条約第三回締約国会議2025の成果と課題に関し、報告いただく予定です。
(了)